QRコード決済が乱立している今日この頃ですが、キャッシュレス決済について頭の中を整理している際に、世界のキャッシュレス事情がまとめられたこの本を見つけました。
少しずつ読み進めて、ようやく読了しましたので感想をまとめてみます。
著者
この本は、NTTデータの社長を務めていた 岩本 敏男 さんが監修し、電子決済研究所 がまとめたものになります。
NTTデータといえば、CAFIS という日本最大のカード決済総合ネットワークを持っていますので、ペイメント業界との関係が深いのだと思います。
概要
クレジットカードやデビッドカード、プリペイドカードといったキャッシュレス決済について、国や地域毎の事情がまとめられています。
今回読んだのは第3版ですが、発行日が2014年9月30日なので今となっては内容が少し古い部分もありますが、キャッシュレス決済の動向が詳しく書かれています。
内容は以下のような章立てになっています。
【主な内容】
第1章 ペイメントカードを取り巻く環境変化
第2章 アメリカに見るカード・ペイメント活用動向
第3章 ヨーロッパ諸国に見るカード・ペイメント活用動向
SEPA/イギリス/フランス/ドイツ/中東欧
第4章 アジア諸国に見るカード・ペイメント活用動向
中国/韓国/台湾/香港/シンガポール/マレーシア
/タイ/インドネシア/ベトナム/インド
第5章 その他のカード・ペイメント急進地域の最新動向
オーストラリア/UAE(アラブ首長国連邦)/中南米
第6章 カード・ペイメントビジネスの参入プレーヤー
第7章 キャッシュレス社会を支えるカード決済のトータルソリューション
感想
クレジットカードが生まれてきた歴史についてもまとめられていて、ネットなどで断片的には知っているレベルから、ある程度整理して知ることができました。
内容としては、ペイメント事情を淡々とまとめているだけなので、読み物としての楽しさはあまりないかもしれませんが、興味のある分野でしたので飽きることなく読み進めることができました。
デパートなどでお得意様に対して、顧客番号などを刻印した金属製のコインを発行していたものがクレジットカードの原型、というのは新鮮でした。
現在はプラスチック製カードが主流で、一部のプレミアムなクレジットカードが金属製だったりしますが、お得意様には金属が受けるのかもしれませんね。
クレジットカードなどに興味がある人にとって、世界の事情を知ることができる本書は、読んでみて損はないと思います。
第4版が出版されたら、読んでみたいです。
第1版:2004年
第2版:2009年
第3版:2014年
という感じで改版されているので、そろそろ第4版が出版されるかもしれませんね。